S邸
所在地:横浜市
用途:専用住宅
坪数:35.90坪
■外観
扉にはチ-ク材を使用。
チ-クには良質の油、「木性タ-ル」が含まれており、その木性タ-ルには木が鉄板などと接触しても鉄の腐食を防ぐ性質があるので、船の建造材、特に甲板用材として使用されています。又、チ-クの木自体も酸化、腐食しにくく、酸や塩、水にも強い性質を持ってます。廃船となり解体された材料で、家具にしようと製材したチ-クは、まるで新しい材料と同じような完璧な状態であったという話があり、強度や耐久性のある材料といえます。
■玄関ホール
天井の高い豊かな空間は魅力的なものです。天窓を多く設け採光は充分。扉を開けると一間半の花梨「かりん」の廊下がお客様を迎え入れ、広がりはより強調されます。S邸の床は全室、花梨「かりん」を使ってます。
■1F 客間和室・廊下
玄関を上がってすぐ左に、お客様をお通し出来る和室があります。
床柱、床の間に花梨「かりん」を使い、壁は京壁仕上げ、天井は杉、廻縁は檜「ひのき」を使ってます。
花梨「かりん」は木の宝石とも言われ、黒檀「こくたん」、鉄刀木「てっとうぼく」と共に、世界三大銘木の一つとされ、熱帯アジアからニュ-ギニアに分布している豆科の広葉樹です。その木肌に触れた時、人は誰でも魅了される事でしょう。銘木だけが持つ深い色合い、硬くきめ細やかな木目は、磨けば磨くほどに輝きを増してきます又、花梨は「かりん」は腐りにくく、白蟻などを寄せ付けないという特徴もあり、いつまでも美しさは変わりません。
■茶の間
内部の仕切りをどう設けるかは、壁をどう配置するかという事と同様に知恵の発揮のしどころです。S邸は北海道産のタモ材を使用し、造りつけの収納で、木綿のように肌合いのいい質実な美しさの茶の間にしました。
生活はある行為から次の行為へと、流れるように動いています。それをスム-ズにする仕掛けが欲しいのですこの時引き戸は大きな役割を果たしてくれます。
写真では見えないのですが、茶の間からつながる、完全独立型で働きやすい広さに考えられたキッチンが、引き戸で仕切られています。引き戸は、開けっ放すと扉が壁の中に収まり、部屋の雰囲気を壊すことなく、キッチンと茶の間、両者が繋がりの良い動線で結ばれ、実に勝手がいいのです。
■トイレ
自然素材を使用し、木をふんだんに取り入れた家をコンセプトにされ、トイレにもこだわり、青森檜葉 「あおもりヒバ」を使いました。近年、中高年を中心に登山やトレッキングといった森林浴が盛んに行われています。
晴れた日に自然の中を歩くことは確かに気持ちのよいものです。しかしそれが単に気分の問題でなく、確かな科学的根拠があることがわかってきました。青森ヒバを代表とする針葉樹林では、樹自身が森を健康に保つための物質を出しているというのです。その物質は「フィトンチッド」 と呼ばれる芳香成分で、殺菌、防虫、大気清浄作用があり、それを吸い込むことにより、ストレスが解消され、和らいだ気分になるといわれています。
さらに青森ヒバには、ヒノキチオ-ル」と呼ばれる殺菌、防虫効果のきわめて優れた物質が含まれており、「フィトンチッド」との複合作用により、森林浴効果を倍加してくれます。時間に追われがちな生活の中で唯一、一人になれる憩いの場でもあるトイレ。青森ヒバに含まれるヒノキチオ-ルは家族の健康に一役買ってくれてます。
■2F 書斎
この部屋は、ご主人の使われるコンピューターが置かれています。
床には花梨「かりん」。そして、壁と天井には北欧産のレッドパインを使用してます。北欧の木は日本の木に比べ年輪が安定しており、狂いが少なく真っすぐに伸びているのが特徴です。レッドパイン材は木が湿気を吸収し、逆に室内が乾燥してくると木に含まれた水分を発散させて、適度な湿気を保ちます。木材は再生産が可能な資材で、その上、大気中の二酸化炭素を固定するなど人間や環境にやさしい建築建材です。